田端 お灸
よもぎを材料とし、もぐさを使用するおきゅうは中国最古の医学書「黄帝内経」の素問で、3000年前に北方地方(内蒙古、高原で寒い地方)で発達した治療法として紹介されています。
日本には562年に呉の知聰から仏教と共に、中国医学の一つとして伝えられたようです。
その後、804年に弘法大師(空海)が遣唐使として中国に渡りお灸を学び、帰国後日本各地の寺院に伝えました。
現在でも「弘法の灸」として日本各地の寺院に伝えられています。
982年の日本最古の医学書「医心方」にもお灸について詳細な記述が見られます。
その後、「徒然草」吉田兼好 「慶安の御触書」徳川家光 「奥の細道」松尾芭蕉 「無垢庵記」前田慶次 などにもお灸についての記述があります。
江戸時代にはお灸は伝統医療として、庶民の間で広く行われていたようです。
明治になり、医療改革で西洋医学が中心になり、東洋医学は民間療法に位置づけされました。
第二次大戦後にGHQにより鍼灸は廃止されましたが、学校教育による養成を条件として存続されました。
1993年から国家資格になり、現在は専門学校か大学に3~4年通い、国家資格(はり師、きゅう師)を取得した鍼灸師が治療にあたっています。